最低賃金の適用除外

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最低賃金の適用除外


最低賃金はすべての人に適用されるか?

最低賃金は、原則として事業場で働く常用・臨時・パート・アルバイトなど雇用形態や呼称の如何を問わず、すべての労働者とその使用者に適用されます。

これまで、一般の労働者と労働能力などが異なるため最低賃金を一律に適用すると、かえって雇用機会を狭める可能性がある労働者については、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることを条件として、個別に、最低賃金の適用除外が認められていましたが、平成20年7月にこの適用除外が廃止され、最低賃金の減額特例が新設されました。

最低賃金の適用除外


最低賃金法第7条(最低賃金の減額の特例)

使用者が厚生労働省令で定めるところにより都道府県労働局長の許可を受けたときは、次に掲げる労働者については、当該最低賃金において定める最低賃金額から当該最低賃金額に労働能力その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める率を乗じて得た額を減額した額により第4条の規定を適用する。

  • 精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者
  • 試用期間中の者
  • 職業能力開発促進法第24条第1項の認定を受けて行われる職業訓練のうち職業に必要な基礎的な技能及びこれに関する知識を習得させることを内容とするものを受ける者であって厚生労働省令で定めるもの
  • 軽易な業務に従事する者その他の労働省令で定める者

最低賃金法施行規則第3条(最低賃金の減額の特例)

法第7条第3号の厚生労働省令で定める者は、職業能力開発促進法施行規則第9条に定める普通課程若しくは短期課程(職業に必要な基礎的な技能及びこれに関する知識を習得させるためのものに限る。)の普通職業訓練又は同条に定める専門課程の高度職業訓練を受ける者であって、職業を転換するために当該職業訓練を受けるもの以外のものとする。

2 法第7条第4号の厚生労働省令で定める者は、軽易な業務に従事する者及び断続的労働に従事する者とする。ただし、軽易な業務に従事する者についての同条の許可は、当該労働者の従事する業務が当該最低賃金の適用を受ける他の労働者の従事する業務と比較して特に軽易な場合に限り、行うことができるものとする。

最低賃金の減額の特例許可を受けようとする場合には、使用者は事業所の所在地を管轄する労働基準監督署に最低賃金の減額の特例許可申請書を提出してください。


試用期間中の減額の特例

「試の使用期間」とは、当該期間中又は当該期間の後に本採用をするか否かの判断を行うための試験的な使用期間で、労働協約、就業規則又は労働契約において定められているもののことですが、減額の特例許可の対象となるのは、次のように「試の使用期間」中に減額対象労働者の賃金を最低賃金額未満とすることに合理性がある場合に限られます。

最低賃金の適用を逃れるために、あまりにも長期の試用期間を設定すれば、脱法行為とされます。

「業種・職種等の実情に照らし必要と認められる期間」ですから、必要最小限度の期間として最長でも6ヶ月としてください。


障害者の減額の特例

単に障害があるだけでは、許可の対象とはなりません。その障害が業務の遂行に、直接、支障を与えていることが明白である必要があります。

また、支障があったとしても、その支障の程度が著しい場合でなければ、許可の対象とはなりません。

減額率は、比較対象労働者に対する労働能率の程度に応じた率を上限として、減額対象労働者の職務内容、職務の成果、労働能力、経験などを勘案して定めることになります。

障害のある労働者の賃金といえども、一般の労働者と同じく、労働者の生計費、世間相場などの類似の労働者の賃金そして企業の生産性を考慮して決めることとなります。

障害のある労働者の中には、国民年金法の障害基礎年金を受給しているケースもあり、賃金の決定にこの年金の有無を前提にして行うべきではなく、あくまでも、本人の能力に応じて、同種度の年齢、経験を有し、同種度の生産性をあげている労働者とのバランスに配慮して最低賃金額以上の額を決めるべきものです。

知的障害者の雇用問題に取り組んでいる障害者雇用システム研究会報告では、知的障害者の賃金決定の留意点として、次の項目をあげています。

障害者の賃金設定の際の参考にして下さい。


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