間接差別と直接差別

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間接差別と直接差別


外面的には平等な仕組みでも、見方を変えると差別だとされる

一般的に間接差別とは、外見上は「性中立的」な規定、基準、慣行等が、他の性の構成員と比較して、一方の性の構成員に相当程度の不利益を与え、しかもその基準等が職務と関連性がない等、合理性・正当性が認められていないものを指します。


間接差別と考えられる例

(1) 募集・採用に当たって一定の身長・体重・体力を要件とし、その正当性が疑われる場合
(2) 「総合職は全国転勤」という条件を付したことにより、女性の採用が相当程度少なくなったが、その条件の正当性が認められない場合
(3) 一定の学齢・学部を要件としたことで、女性の採用が少なくなったが、正当性が認められない場合
(4) 昇進に当たって転居を伴う転勤を要件としたために、昇進できる女性が男性よりも相当少なくなった場合で、その正当性が認められない場合
(5) 家族手当等の支給にあたって住民票上の世帯主を要件としたことにより、女性の適用者の割合が男性に比べ相当程度少なくなった場合で、これに正当性が認められない場合

直接差別との比較

直接差別 性に基づく取扱いの違いに着目する。
間接差別 外見上は性中立的な基準等が男女に与える影響の違いに着目するものであり、かつ差別意図の有無は問わない。

結果の平等との比較

結果の平等 格差の存在自体を問題とし、数値上の平等という結果自体を直接目的とする。
間接差別 格差の存在が前提になるものの、問題となっている基準等に職務との関連性や業務上の必要性等の合理性が認められれば差別とはならない。

ポジティブ・アクションとの比較

ポジティブ・アクション より望ましい状態に向けた雇用管理等の改善を図るというものである。
間接差別 違法という評価を受ける。

雇用機会均等法、間接差別の禁止盛る 通常国会に改正案

男女雇用機会均等法の改正案に、焦点だった間接差別の禁止が盛り込まれることになった。厚生労働省の労働政策審議会が27日、建議(意見書)をまとめた。

ただ、導入に消極的な使用者側に配慮し、具体例を限定的に挙げるにとどまった。

妊娠・出産などを理由にパートなど有期雇用者の契約更新をしなかったり、降格したりすることは禁止する。

同省は、人口減少が進むなか、女性が安心して子どもを産み、働き続けられる基盤整備のための重要な法改正と位置づけ、来年の通常国会に改正案を提出する。

間接差別は、一見、中立的に見える基準が、結果的に一方の性に不利益を与えるもの。

建議では、職務との関連など合理性のある場合を除いて、

  • 募集・採用時の身長・体重・体力
  • 総合職の全国転勤
  • 昇進時の転勤経験を条件

とすることの三つを禁止することを求めた。

「何が間接差別なのかあいまい」と導入に否定的だった使用者側に、具体例を挙げる方式で合意を取り付けたが、労働側は「差別は変化するもので、対象外を法的に容認してしまう」と最後まで反対。

建議では「判例の動向等を見つつ、見直しができるような法的仕組みとする」とした。

また、すでに同法で禁止している妊娠・出産などを理由とした解雇に加え、パートへの変更などの不利益扱いの禁止も盛り込む。解雇については、事業主が正当な理由を説明できない限り、「無効」と明記した。

妊娠・出産をめぐる解雇トラブルは増え続けており、都道府県労働局長が紛争解決に入った件数だけで04年度に106件にのぼる。

(asahi.com 2005.12.27)


男性差別も禁止、雇用機会均等法改正めざす 厚労省方針

厚生労働省の男女雇用機会均等政策研究会(座長・奥山明良成城大教授)は10日、男女雇用機会均等法を改正し、現在の女性差別に加え、男性差別も禁止する方針を打ち出した。

また、97年の改正では見送られた間接差別の禁止も盛り込んだ。厚労省は、労働政策審議会の審議を経て、06年1月の通常国会への改正案の提出をめざす。

現在の均等法は、基本的理念を示した第2条で「女性労働者が性別により差別されることなく」としている。性差別の中で女性差別が一般的な現実を踏まえ、女性への差別を禁止することで、雇用での男女平等の実現をめざしている。

だが、欧米各国ではすでに両性への差別を禁止しており、また国際機関から間接差別禁止の要求が相次いだことなどから対策が検討されていた。

この日、大筋で了承された研究会の報告書は、差別禁止を男女双方に改める意義として以下の点をあげた。

  • 女性保護という福祉的色彩から脱却し、職業上の能力など合理的な根拠に基づく処遇という考え方の明確化
  • 男女間の職域分離の是正と賃金格差の縮小
  • 性差別問題への男性の共感、の3点。

また、身長や体重、出身学部など、一見、性別と関係のない基準による募集や採用などが性差別につながる「間接差別」も、基準に合理性・正当性が認められない場合は禁止する方向を示した。

ただし禁止の目的は「一方の性に不利益を与える不必要かつ不合理な障壁を取り除くことで、結果の平等ではない」と明記した。間接差別の禁止は97年改正の際にも検討されたが、経済界の反発などで見送られた。

(asahi.com 2004.6.11)


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