悪質商法

まず、一呼吸おいてから判断すること

名  称 内  容 対  策
架空請求
※はがき・メールを利用したもの
利用した覚えがない架空のアダルトサイトの利用料金を請求する文書が、はがき・電子メール・電報等で届き、記載された連絡先に電話すると、「支払わなければ職場に押しかける」等の脅しを受ける。
いったん支払うと別の業者名で次から次へと請求が来るようになる。
(1)身に覚えのない請求は無視して、決して支払わない。
(2)記載された連絡先には電話しない。
(3)念のため相手から来たはがき等は捨てないで保管しておく。
架空請求
※裁判所の手続きを仮装・悪用したもの
裁判所の督促手続や少額訴訟手続を仮装したり悪用したりして、架空請求をする。
万一本物であった場合、放置すると架空請求であっても強制執行を受ける可能性がある。
(1)裁判所から通知がきた場合は、身に覚えがなくても放置せず、裁判所(注:正しい裁判所の連絡先かどうか、別の手段(最寄の消費者センターへの問い合わせ、最高裁判所のホームページ)で必ず確認すること)に連絡して、その書類が本物であるかどうか確認する。何も対応しなかった場合には、不利益を受けるおそれがある。
(2)本物であった場合は、専門家に相談し、支払督促に対しては「督促異議」を申立て、少額訴訟に対しては「答弁書」等の準備をする。
(3)ニセモノであった場合は、警察に届出る。
詳しくは、法務省民事局:
「督促手続き・少額訴訟手続きを悪用した架空請求にご注意ください」
振り込め詐欺
※いわゆるオレオレ詐欺
子供や孫などの身内を装ったり、身内の交通事故等の事件の保釈金や、借金返済・中絶費用等で金銭が必要となり、すぐに金を振り込まないと不利益が発生する旨を述べて、指定する口座に金を振り込ませようとする。 (1)振込みを急がせたり、他人と相談すると不利益になるような言い方をする場合は、まず詐欺の疑いがあると考える。
(2)すぐにお金を振込まない。振込む前に必ず事実を確認する。そのためには、いったん電話を切って、こちらから本人(事故を起こしたとされる身内)と連絡を取って確かめる。
(3)本人と連絡が取れないときは、法律の専門家、友人、警察等に相談する。
資格商法
※サムライ(士)商法
職場に電話がかかり、「○○の資格がすぐ取れる」と言ったセールストークで高額な教材を売りつける。 電話での勧誘に対しては、「必要ありません」「いりません」「電話をかけないでください」など、毅然とした態度ではっきりと返答することがとても大切。
特に勧誘を断る場合、「考えさせてください」、「今は忙しい」などの返答は、再度の勧誘を拒否したものではないと事業者につけこまれることになり、「結構です」「いいです」などの返答は、事業者から、「契約は成立した」と主張されかねない内容なので、注意が必要。
「簡単に取得できて確実に儲かる資格などない」と肝に銘じて、曖昧な返答をせずに明確に断る。
内職商法 折込チラシやダイレクトメール等で、条件の良い内職(パソコン入力・ホームページ作成・チラシ配り等)がある旨を広告し、連絡してきた希望者に、講習が必要だと言って教材やパソコンを売りつけ、仕事は紹介しない。 (1)「確実に収入が得られる」といった誘いには安易に応じず、そうした仕事に本当に需要があるのかどうか、冷静に判断する。
(2)一人で決めず事前に周囲に相談する。
ネガティブ・オプション
※送りつけ商法
注文していない商品を勝手に送りつけて、間違って受け取った人が受け取ったから支払わなければならないと勘違いして、代金を支払うことを狙った詐欺。 (1)注文した覚えがないものは受け取りを拒絶する。
(2)誤って身内等が受け取っても、代金を支払う義務はないし返送する義務もないので、そのままにしておく。
(3)商品を受取った日から14日間(業者に引き取りを求めたときは7日間)経過すれば自由に処分できる。ただし、期間経過前に商品を使用したり、消費した場合は、購入する意思があるとみなされる恐れがあるので、使わずに保管しておく。
(4)請求書がしつこく送られてくる場合は、請求書の入った封筒を開封せず、「受領拒否」を朱書してポストに入れて送り返す。
キャッチセールス・アポイントメント商法
※アンケート商法・当選商法
街頭でアンケートを装い喫茶店や営業所へ誘って商品やサービスなどの契約をさせるアンケート商法や、DM等で何かに当選したように伝え賞品の受け取りと称して営業所等に呼び出して、まったく別の契約をさせる当選商法等がある。 知らない人から声をかけられたり、身に覚えのない当選の通知などには惑わされず、無視する。
かたり商法
※送りつけ商法
「消防署の方から来ました。」と言って消防署の制服らしき服装で自宅を訪問し、消火器等を売りつける等、公的機関の職員を装って商品を販売する商法。
それぞれの家庭に置くことやつけることが規則で義務づけられていると偽って販売するケースが多い。
(1)服装だけで安易に信用せず、身分証明書等の呈示を求める。
(2)怪しいと思ったら当該公的機関に確認する。
モニター商法 着物・宝石等の高額商品のモニターを募集し、先にローンを組んで商品を購入させ、そのローン代金はモニター代として相手が振り込むというような商法。結局、振込が来なくなってローンだけが残ることになる。
モニターになると商品が安くなる、モニター料といった名目で収入を得られるといった勧誘を行なう商法のことをいう。
モニターによる収入の支払いより、先に商品の購入を求めるような契約は締結しないこと。

悪質商法にひっかかってしまったときは・・・

クーリングオフを検討する

悪質商法の対象となる商品やサービスのほとんどは、クーリング・オフ制度の適用があり、契約してから8日間(特定商取引法の「業務提供誘引販売取引」に該当する場合は20日間)は書面によって通知すれば無条件に契約を解除し、代金の返還を求めることができます。

また、契約から9日以上経過している場合でも法定の書面が交付されていない等の不備があれば、クーリング・オフできることがあります。

専門家に相談する

契約の態様等によっては、他の法律手段により契約解除することも可能ですので、消費者生活総合センターや司法書士、弁護士などに相談してください。

契約書等の書面は必ず保管しておく

後で重要な証拠となりますので、契約書・領収書等の書面は必ず保管しておきましょう。

また、契約の態様などについては、記憶が鮮明なうちに日時・場所・状況等を思い出してメモしておきましょう。

警察に被害届を出す

被害を被った場合は必ず被害届を出しましょう。

たとえ被害額が少なくても泣き寝入りをすれば詐欺犯を増長させ、ますます被害者が増えることになりますから、被害を拡大させないためにも、届けを出しましょう。

falo(東京司法書士会機関誌)2004.冬号より

「副業で高収入」の誘惑

「副業で高収入」「目指そう百万円」――。

インターネットの検索エンジンに「副業」と入力すると、副業を紹介するホームページのリストがずらりと現れる。

「結局、残ったのは要らないパソコンのソフトだけ」と嘆くのは神戸市の会社員、杉山直人さん(仮名、35)。

昨年10月、杉山さんは、「簡易在宅ワーク」「ホームページ作成月5万円以上」とうたう折り込みチラシに目を留めた。

ソフト代50万円

「給料が増えそうにないのでアルバイトをしたい。これならできるかも」。

業者から「在宅勤務には専用ソフトを買ってもらう」と言われ、「月5万以上入るなら」と、50万円の代金を現金で支払った。

ところが、業者は「仕事をするには、1万円の登録料を支払い認定試験をパスしなければならない」と言い出し、「聞いていない」と反論しても、あいまいな返事ばかり。

仕事のあっせんもなく、杉山さんは「甘い言葉に乗ってしまった」と悔やむ。

国民生活センター(東京)によると、全国の昨年度の「内職・副業」に関する相談件数は前年度より25%増加し、過去最高の約1万5千件に達した。

内訳は在宅ワークを紹介すると偽って高額なパソコンなどを売りつける「内職商法」が最も多い。

埼玉県の竹田隆夫さん(仮名、23)は物流会社のサラリーマン。

「帰宅後の時間を無駄にしたくない」と昨年4月、チラシで見つけた「自宅のパソコンで医療事務のアルバイト」に応募した。

いつも不合格

業者から届いた案内に「先着25名、お早めに」とあり、慌てて連絡したところ、「仕事はレセプトの作成。教材を買ってもらうが、1日1時間くらい勉強し、認定試験に合格すれば月5万~10万円の収入がある」と誘われた。

業者から教材を50万円のクレジット契約で購入。

毎日帰宅後に1時間勉強し、2ヶ月後、初めて認定試験を受けて驚いた。

問題が教材よりかなり難しく、試験を受け続けたが、結果はいつも不合格だった。

不信感が募った今年4月、弁護士に相談し、支払い済みの12万円を取り戻したが、「いくら勉強しても合格するはずがない。泣き寝入りする被害者を食い物にするのは許せない」と憤る。

悪質業者は、ホームページやメールで勧誘するケースが目立つ。

インターネット消費者被害対策弁護団団長の紀藤正樹弁護士は、「インターネットを使った内職商法がこのところ急増している。仕事が来る前に高額の代金を前払いさせるのが特徴で、『前払いは要注意』との心構えを常に持たなければならない」と指摘している。

(日経新聞 2002.8.26 朝刊)

名古屋のガソリン爆発事件

3人が死亡した名古屋市のビル立てこもり爆発事件で、名古屋北労働基準局が被害にあった「軽急便」の委託契約、業務形態に問題がなかったかを調べている。

死んだ別府昇容疑者(52)は、3月から同社で仕事をしていた。

ビルに乗り込んで支払いを求めた給料(※注:本人は給料と主張したが、完全歩合制の委託料)は3ヶ月分の25万円。

車を105万円で購入、頭金60万円を支払い、残り45万円を60回払いで返済していた。この収入では、車のローン、ガソリン代など車の維持費で消えてしまうだろう。

今回の事件は、図らずも軽貨物運送業界の問題点を浮き彫りにした。

「軽貨物運送会社は、自社では車もドライバーも持たず、すべて外部委託です。自社で運送をやるにはトラックや車庫が必要で、運送業の認可がいる。しかし、個人事業主へ業務を委託すれば、その必要がない。本部は入会金、運送代金の回収代行の手数料、車の販売で、どこも高収益を挙げてます」(業界関係者)

委託ドライバーの多くは、リストラされたサラリーマン。

完全歩合制で安定収入の保証はないため、契約・解約をめぐるトラブルが続出。国民生活センターへの相談件数は年々増加している。

(gendai.net 2003.10.4)

内職あっせん装い主婦らから9億円詐取

容疑の社長逮捕

内職をあっせんすると装って主婦らから研修用教材費をだまし取ったとして、宮城県警は6日、職業紹介業「キャリアリンク」=東京都中央区東日本橋2丁目=の社長を詐欺と特定商取引法違反の疑いで逮捕した。

被害は全国47都道府県の約1万2,000人、総額9億1,000万円に上るとみて、全容解明を進める。

逮捕されたのは東京都台東区柳橋2丁目、渋谷隆容疑者(37)と社員ら10人。

調べでは、渋谷容疑者は雑誌などの広告を通じて会議などの録音を文章にするテープ起こしの内職を募集。

応募した主婦ら11人に7万円近い研修用教材などを売り、計85万円をだまし取った疑い。

研修は難度に応じて5段階に分かれており、すべてを修了すると内職をあっせんすると説明していた。

しかし修了者はいなかったといい、内職をあっせんした事例もなかったため、県警は詐欺にあたると判断した。

国民生活センター(東京都港区)によると、同社についての相談が過去5年で1千件近く寄せられている。

県警は、同社がクーリングオフ制度などを説明する文書を交付しなかったとして5月、特定商取引法違反の疑いで同社を家宅捜索していた。

(asahi.com 2002.11.06)

「内職で高収入」と教材売りつける…2社に是正処分

育児雑誌などに「家事や育児の合間にパソコンの内職で高収入が得られる」などと広告を出し、主婦らに高額の学習教材を販売していたとして、経済産業省は4日、「メディアタイム」(東京都新宿区)と「アクセスコア」(中央区)の2社に特定商取引法に基づき勧誘・広告などの是正を指示する行政処分を出した。

経産省によると2社は、1997年夏ごろから、雑誌広告に「5、6万円の月収が得られる」など、モデルによる架空の体験談を掲載して内職希望者を募集。パソコン習熟のための学習教材(60~75万円)を購入して技能検定に合格すれば、パソコンでのデータ入力などの在宅ワークの発注が受けられる――などと説明した。

ところが、技能検定を自社で行って合格者を1割未満に抑えて仕事を与えず、また、昨年1月以降、外部の試験を導入して合格率を高くした後も、大半の人に月2万円未満しか渡さなかったという。

実際には外注の仕事はほとんどなく、2社が自分たちで適当に作った「仕事」を発注。主婦らへの報酬は、主婦らが払った教材費の一部を戻していただけだった。

こうした手法で、メディアタイムは2000年8月からの1年間だけで約6億2,000万円を、アクセスコアは同年9月からの1年間に1億7,000万円を集めていたとみられる。

(Yomiuri on line 2003.2.4)


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