転籍とは
出向元を退職すると同時に出向先に採用される
「転籍」とは、企業との現在の労働契約関係を終了させて、新たに他の企業との間に労働契約関係を成立させ、当該他企業の業務に従事する人事異動をいいます。
転籍には、以下の2つの方法があります。
- 現在の労働契約の合意解約と新たな労働契約の締結という方法
- 労働契約上の使用者の地位の譲渡(債権債務の包括的譲渡)という方法
出向の場合には出向元企業との労働契約が維持されるのに対して、転籍は出向元企業との労働契約関係を終了させる点において決定的に異なります。
したがって、労働者の個別的な同意が必要です。
退職金の扱いについて、将来トラブルとなる可能性があるので必ず明確にしておくことが大切です。
念のため、年休やボーナスの算定に、元いた会社の勤続期間も考慮されるかどうか確認しましょう。
定年制度などについても、出向先の制度が適用されることになります。
出向なのか、転籍なのか
在籍出向が長期化し、出向なのか転籍なのか判別しがたくなることがあります。
こうした場合は、実質上復帰の可能性があるかどうかで判断することになるでしょう。
関連事項:出向から転籍へ→