不利益扱いの禁止

解雇はもちろん、パートになれというのも、許されない

労基法の産前産後の休業や、育児休業法の休業・勤務時間短縮を取得した者に不利益を与えた場合、それが権利行使を抑制すると判断された場合は、無効になるとされています。

育児・介護休業の申出・取得との間に因果関係のある「解雇その他不利益取扱い」の例示としては以下のものがあげられます。

(1) 解雇  
(2) 有期雇用者の更新拒否等 期間を定めて雇用される者について、契約更新しないこと。あらかじめ更新回数が明示されている場合に、その回数を引き下げること。
(3) 退職強要、正社員から非正規社員への契約変更の強要 たとえ労働者が表面上同意していても、真意に基づくものでない場合は、これに該当します。
(4) 自宅待機命令 会社が労働者に休業予定日を超えて休業することを強要する場合は、これに該当します。
(5) 降格  
(6) 減給・賞与等での不利益な算定 賃金・賞与等の算定において、休業期間を超えて働かなかったものとして取扱う場合は、これに該当します。
(7) 不利益な配置転換 通常の人事異動からは十分に説明できない職務・就業場所の変更を行うことで、労働者に相当程度・精神的不利益を生じさせる場合は、これに該当します。
(8) 就業環境を害すること 業務に従事させない、もっぱら雑務に従事させる等の場合はこれに該当します。

ただし、個々具体的ケースに当てはめてみなければ実際の判断は容易ではありません。

日本シェーリング事件 最高裁 平成1.12.12

賃上げは稼働率80%以上の者を対象とする旨の賃金協定(労働協約)の適用において、産前産後休業・生理休暇・年次有給休暇等が欠勤扱いされた事案について、「当該制度が、労基法又は労組法上の権利を行使したことにより経済的利益を得られないこととすることによって権利の行使を抑制し、ひいては右各法が労働者に各権利を保障した趣旨を実質的に失わせるものと認められるときは、当該制度を定めた労働協約条項は、公序に反するものとして無効となる。

年次有給休暇

年次有給休暇付与の出勤率の算定にあたっては、産前産後の休業期間、育児・介護休業中は出勤したものとみなして扱います。


ページの先頭へ