社会保険の免除

社会保険料は、免除になる

育児休業中も雇用保険社会保険健康保険厚生年金)は継続されます。

したがって、保険料の納付義務もあるのですが、育児休業については、事業主が日本年金機構または健康保険組合に申し出ることによって保険料が免除されます。

社会保険(年金・健康保険)

免除となるのは、その育児休業等を開始した日の属する月からその育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間です。

つまり、育児・介護法に規定する1歳に満たない子または1歳から1歳6ヶ月に達するまでの子を養育するための育児休業(労働基準法の産後休業期間は育児休業にあたりません)の期間と、1歳から3歳に達するまでの子を養育するための育児休業制度に準ずる措置による休業をしている期間が免除されます。

事業主負担も含めて免除されています。

社会保険料免除は、有期雇用者であるか否かにかかわらず、被保険者が育児休業等をした場合に受けられるものです。

一般の従業員と同様に事業主が日本年金機構または健康保険組合に申出ることによって適用を受けることができます。

社会保険の取扱いは、介護休業の場合と異なります。


免除期間でも年金額には反映される

免除された期間分も保険料を払ったものとして、年金額には反映されます。


健康保険も同様の扱い

社会保険料の免除を受けても、健康保険の給付は通常どおり受けられます。

勤務時間の短縮等により標準報酬が低下した場合には、年金算定にあたっては、低下前の標準報酬額で計算されます。

健康保険法については、法改正の時期のずれから「1年6ヶ月」が限度と誤解されている場合もありますが、年金同様の扱いとなっています。

健康保険法 第159条

育児休業等をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者に申出をしたときは、その育児休業等を開始した日の属する月からその育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、当該被保険者に関する保険料を徴収しない。

育児のための措置が実施されることが前提ですので、実施されなければ、適用されません。

期間は「育児休業等を開始した日の属する月から当該育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月まで」とされています。

例えば、7月1日が誕生日である場合、産後8週間を経過した日、すなわち8月27日が申出をした日となりますので、8月から3年後の6月までの2年11ヶ月分の保険料が免除されます。

6月30日が誕生日である場合は、8月から3年後の5月までの2年10ヶ月分の保険料が免除されることになります。

社会保険料や雇用保険料は従業員と会社と折半で負担していますので、会社にとっても費用削減で得です。

だから、普通はちゃんと申出をしてくれているはずですが、念のため、ちゃんと免除の申出やってくれたことを会社の庶務担当に確認する方がよいでしょう。


雇用保険

休業期間中、無給であれば、保険料はゼロ。

有給の場合は、その額に応じた保険料が徴収されます。

松下の育児休業、「就学前まで」に拡大へ

松下電器産業は11日、「子どもが満1歳の3月末まで最大2年間」としている社員の育児休業を4月から「就学前まで」にする方針を明らかにした。

今春闘で、同社労組が取得可能な期間を「満3歳まで」延長するように求めているが、これを上回る回答を示すことにした。

15日の集中回答日に労組に正式に伝える。

国内大手メーカーで育休期間を「満3歳まで」としている例はあるが、就学前まで認めるのは珍しい。

また今は、例えば妻が専業主婦の場合だと、社員の夫が育休を取ることを認めていないが、こうした制限もなくし、育休を取りやすくする方針だ。

加えて、多発する子どもへの犯罪を踏まえ、育児のために在宅勤務や週2~3日勤務、半日勤務などが可能な「ワークアンドライフサポート勤務制度」を充実させる。

今は子どもが「小学校1年生まで」としているのを「3年生まで」に適用範囲を広げる。

下校時間が早い低学年の児童がいる社員の要望に応える。

(asahi.com 2006.3.12)

妻の職場に育休制度あると、出産率約3倍 厚労省調査

妻の職場に育児休業制度があるかどうかで、夫婦に子どもが生まれる率に3倍近い格差があることが8日、厚生労働省が発表した「21世紀成年者縦断調査」でわかった。

また、夫の育児参加が多いほど、子どもが生まれていることも明らかになった。

同省は「育休制度の有無による差が明確になった」として、少子化対策には制度の整備などが重要とみている。

この調査は、02年10月末現在20~34歳だった男女約3万8,000人を追跡し、結婚や出産、仕事などへの意識の変化を探り、少子化対策の基礎データとするのがねらい。

3回目の今回は04年11月に実施、約2万400人の回答を分析した。

前回03年調査時に妻が勤めていた夫婦のうち、妻の職場に育休制度がある夫婦では14.3%が過去1年間に子どもが生まれていたが、制度がない夫婦では5.2%だった。

制度があっても、「利用しやすい雰囲気」だと18.3%だったが、「利用しにくい雰囲気」だと9.8%だった。

制度がある場合、妻の74.2%は出産後も同じ職場で仕事を続けているのに対し、ない場合は27.6%だった。

また02年調査時に「子どもが欲しい」と答えた夫婦のうち、その後、夫の休日の家事・育児時間が増えた夫婦は過去1年間で30.4%に子どもが生まれていたが、減った夫婦は20.2%だった。

特に第2子はそれぞれ22.0%と12.4%で、夫の育児参加の度合いが第2子を産むかどうかに大きくかかわっていることがわかった。

(asahi.com 2006.3.9)

退職社員が育休カバー 損保ジャパン

損害保険大手の損保ジャパンは12日、社員の子育て支援のため、育児休業中の社員の仕事を退職した元社員が職場復帰してカバーする「OB・OG登録制度」を7月から始めることを明らかにした。

学校では育休中の教員の代わりに授業を受け持つ臨時講師がいるが、民間企業でこのような"応援社員"を制度化するのは珍しい。

企業に社員の子育て支援計画作りを求める次世代育成支援対策推進法の4月施行に伴い、導入を決めた。

同制度は、出産や家族の転勤などで退職したものの再び働きたいという元社員を登録しておき、育休取得者などが出た場合に職場に復帰してもらう仕組み。

派遣会社の社員を活用する方法はあるが、損保関連の仕事は専門知識が要求されるため、経験者を求める声が強い。

損保ジャパンでは女性社員が自ら経験者を探し育休を取った例もあるほどで、職場に迷惑を掛けたくないという社員の声を反映させる形で実現した。

1年間の育休を終えた社員が職場に戻ってきた時に元社員は辞めることになるが、本人や職場の希望があれば継続して働けるよう柔軟に対応する。

制度開始までに全国で3,000人の登録を見込んでいる。同社の従業員数は3月末現在で約14,700人。昨年度は98人が育休を取った。

政府は今月、少子化に歯止めをかけるには働きながら子どもを育てられる環境づくりが不可欠として、日本経団連、連合など労使代表を含めた官民トップ懇談会を設置したばかり。今後具体策を検討する方針だ。

しかし、次世代育成法で計画策定を義務付けられた従業員301人以上の企業で、策定を終えたと届け出たのは4月末で全体の36%にとどまっている。

(東京新聞ホームページ 2005.5.13)


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