キャリア形成促進助成金とは

制度の概要

企業内における労働者のキャリア形成を効果的に促進するため、職業訓練等を段階的かつ体系的に実施する事業主等に対して助成する制度です。

雇用する労働者に対して職務に関連した専門的な知識および技能を習得させるための職業訓練などを計画に沿って実施した場合(各訓練コース)や、制度の導入および適用をした際(制度導入コース)に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成します。


支給要件

次のいずれにも該当する事業主であって、あらかじめ、制度導入・適用計画を労働局(またはハローワーク)へ提出し、労働局長の認定を受けた後、その計画に従い人材育成制度を導入・適用する必要があります。

(1) 雇用保険の適用事業の事業主であること。
(2) 労働局長が認定した制度導入・適用計画に基づき、その計画期間内に、人材育成制度を新たに導入し、その制度を雇用する被保険者に適用した事業主であること。
(3) 労働組合等の意見を聴いて事業内職業能力開発計画を作成し、雇用する労働者に周知している事業主であること。
(4) 職業能力開発推進者を選任している事業主であること
(5) 制度導入・適用計画を提出した日の前日から起算して6か月前の日から支給申請書の提出日までの間に、雇用保険被保険者を解雇など事業主の都合により離職させていない事業主であること。
(6) 制度導入・適用計画を提出した日の前日から起算して6か月前の日から支給申請書の提出日 までの間に、雇用保険法第23条第1項に規定する特定受給資格者の数を、支給申請書提出日における雇用保険被保険者数で除した割合が6%を超えていない事業主であること。
(7) 助成金の支給または不支給の決定に係る審査に必要な書類などを整備、保管している事業主であること。
(8) 助成金の支給決定に係る審査に必要な書類などを、管轄労働局長の求めに応じ提出または提示、実地調査への協力など、審査に協力する事業主であること。
(9) 既に要件を満たす人材育成制度が導入されていたり、その制度を新たに就業規則または労働協約に規定するだけの事業主でないこと。(ただし、一部の要件を満たす人材育成制度が既に導入されていて、その制度を要件を満たすものに見直す場合は該当する場合があります。)

企業規模

企業の規模は、下表のとおり資本金の額若しくは出資の総額または常時雇用する労働者数によって判断します。下表のうちいずれか一方に当てはまる企業が中小企業となります。

主たる事業 企業の資本の額または出資の総額 企業全体で常時雇用する労働者の数
小売業(飲食店を含む) 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
製造業・建設業・運輸業・その他 3億円以下 300人以下

雇用型訓練コース

訓練効果の高い雇用型訓練について助成率を上乗せして助成します。

支給対象となる訓練/対象 助成内容 支給額
( )中小企業以外
特定分野認定実習併用職業訓練
(「ものづくり人材育成訓練」を拡充)
中小企業・中小企業以外・事業主団体等
建設業、製造業、情報通信業が実施する厚生労働大臣の認定を受けたOJT付き訓練 経費助成:
・特定分野認定実習併用職業訓練
→ 2/3(1/2)
・認定実習併用職業訓練及び中高年齢者雇用型訓練
→ 1/2(1/3)
賃金助成:
800円(400円)
OJT実施助成:
700円(400円)
認定実習併用職業訓練
中小企業・中小企業以外
厚生労働大臣の認定を受けたOJT付き訓練
中高年齢者雇用型訓練
中小企業・中小企業以外
直近2年間に継続して正規雇用の経験のない中高年齢 新規雇用者等を対象としたOJT付き訓練

※若者雇用促進法に基づく認定事業主またはセルフ・キャリアドック制度導入企業については、助成率を1/2のものを2/3、1/3のものを1/2にそれぞれ引き上げ


重点訓練コース

労働者にとってキャリア形成の必要性及び生産性向上効果が高い訓練内容について助成します。

支給対象となる訓練/対象 助成内容 支給額
( )中小企業以外
若年人材育成訓練
中小企業・中小企業以外
採用後5年以内で、35歳未満の若年労働者への訓練 経費助成:
1/2(1/3)
※育休中等に係る訓練の場合、
2/3(1/2)
賃金助成:
800円(400円)
熟練技能育成・承継訓練
中小企業・中小企業以外
熟練技能者の指導力強化、技能承継のための訓練、認定職業訓練
成長分野等・グローバル人材育成訓練
中小企業・中小企業以外
成長分野や、海外関連業務に従事する人材育成のための訓練
中長期的キャリア形成訓練
中小企業・中小企業以外
厚生労働大臣が専門実践教育訓練として指定した講座
育休中・復職後等人材育成訓練
中小企業・中小企業以外
育児休業中・復職後・再就職後の能力アップのための訓練
(訓練時間10時間以上)

※若者雇用促進法に基づく認定事業主またはセルフ・キャリアドック制度導入企業については、助成率を1/2のものを2/3、1/3のものを1/2にそれぞれ引き上げ


一般型訓練コース

雇用型訓練、重点訓練以外の訓練について助成します。

支給対象となる訓練/対象 助成内容 支給額
一般企業型訓練
中小企業・中小企業以外・事業主団体等
雇用型訓練、重点訓練以外の訓練
セルフ・キャリアドックの実施(定期的なキャリアコンサルティングの機会の確保)を要件とする
経費助成:1/3
賃金助成:400円
一般団体型訓練
事業主団体等
事業主団体等が行う訓練 経費助成:1/2
※育休中等に係る訓練の場合、2/3

制度導入コース

キャリア開発の効果の特に高い制度導入に定額助成します。

支給対象となる訓練/対象 助成内容 支給額
( )中小企業以外
教育訓練・職業能力評価制度
中小企業・中小企業以外
従業員に対する教育訓練か職業能力評価を、ジョブ・カードを活用し計画的に行う制度を導入 し、適用した場合に助成 50万円
(25万円)
セルフ・キャリアドック制度
中小企業・中小企業以外
一定の要件を満たしたセルフ・キャリアドック制度を導入し、適用した場合に助成
技能検定合格報奨金制度
中小企業・中小企業以外
技能検定に合格した従業員に報奨金を支給する制度を導入し、適用した場合に助成
教育訓練休暇等制度
中小企業・中小企業以外
教育訓練休暇制度又は教育訓練短時間勤務制度を導入し、適用した場合に助成
社内検定制度
中小企業・中小企業以外
社内検定制度を導入し、実施した場合に助成
事業主団体助成
事業主団体等
構成事業主の従業員に対する教育訓練制度、職業能力評価制度、業界検定、教育訓練プロ グラムを開発し、構成事業主を支援した場合に助成 2/3

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