リハビリ出勤制度

復帰のために有効

試し出勤制度(いわゆるリハビリ出勤制度)を設けると、より早い段階で職場復帰の試みを開始することができます。

また、労働者自身が実際の職場において、自分自身および職場の状況を確認しながら復帰の準備を行うことができますので、高い職場復帰率が期待できるでしょう。

ただし、導入にあたっては、制度の人事労務管理上の位置づけについて十分検討しておく必要があります。

職場の都合でなく、労働者自身の主体的な考えや判断に基づいて運用されるよう留意すべきです。


リハビリ出勤制度の留意点

リハビリ出勤については、以下のような問題点がありますので、注意が必要です。

(1) 本来の業務を行わないと、そもそも訓練にならない。
(2) 単純労働しかできない回復不十分の人でも、本人が強く望めば職場に来てしまうリスクがある。
(3) 補助要員が確保されていないので、回復不十分の人を受け入れると周囲および管理監督者に、かなりの負担が生じる。
(4) 単純作業以外のことをさせた場合、手続上、いくら就労ではないといっても、事業所としては何らかの賃金を支払うべきである。この場合、就労させたことになるので、傷病手当金が給付されなくなる。

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