ストレスとは
ストレスとは外部から力のかかった状態
空気の入ったボールに力をかけると、元に戻ろうとする反作用が働きます。
これと同じように、すべての生き物は、自分に影響を及ぼす外部からの力(ストレッサーと呼びます)に対し、これに反発して元に戻ろうとします。
このように外部から力がかかった状態のことが、「ストレス」です。
ボールに力を加えすぎると、ボールは割れてしまいます。
これと同じように、人間も許容限度以上のストレス状態におかれたり、常時ストレスが加わる環境におかれ続けたりすると、その影響が、心や身体の病気となって現れることがあります。
ストレッサー
ストレッサーは大きくは4つに分けられます。
- 物理的ストレッサー
高温や低音による刺激、放射線や騒音による刺激など。 - 科学的ストレッサー
酸素の欠乏・過剰、薬害、栄養不足など。 - 生物的ストレッサー
病原菌の侵入など。 - 精神的ストレッサー
人間関係トラブル、精神的な苦痛、怒り・不安・憎しみ・緊張など。
このうち、「ストレスがたまっている」と感じる人を悩ませている原因のほとんどは、最後の精神的ストレッサーです。しかも、これは複雑で、解決も困難です。
ストレスを背負いやすいタイプ
(1) 働き者の優等生(メランコリー親和型)
- 今日の仕事を明日に延ばせない、締切り厳守
- 頼まれたら断れない
- 上司の評価を気にする
- 凝り性、完璧主義
(2) 自己開示ができない人、弱みを出せない人
- 「わからない、できない」と言えず仕事を抱え込む
- 競争心が旺盛、ものごとを勝ち負け、優劣で判断
(労働科学研究所・鈴木安名研究員による)
ストレスのマネージメントが必要なとき
- 心の異常に気付かずストレス状態に陥る場合
- 気付いていてもそれを認めたくないなどの心的抑制が作用する場合
心のアンバランス
ストレス状態の特徴としては、「心のアンバランス」があげられます。
- 事実認識の欠如(正しい判断ができず不安)
- 不安が感情の中心を占める
- 事実を正確に把握できない
ストレスがたまる職場の状況
- 慢性的な業務量の多さ
- 残業規制されるも、業務量は軽減されない
- 有給休暇が取りにくい(周りが忙しいのに自分だけ休めない。休むと仕事がたまってしまう。評価が下がる)
- 同じ職場、同じ人物が継続的に多残業(仕事が集中する)になる
- 同時進行的な仕事があり区切りがつかず、仕事に対する達成感(満足感)が得られない
- 上司も周囲も忙しく、相談できる人がいないため仕事が行き詰まってしまう
- 不明確な指示(仕事を丸投げされる)