退職金の年金化

退職年金制度のメリット

わが国においては、退職金制度は多くの企業に普及し、主要な労働条件の一つとして重要な役割果たしています。

近年、労働者の高齢化に伴って、退職金制度にも種々の変化がみられますが、中でも著しいのが退職一時金の年金化です。

退職金を年金化する目的は、国の年金に退職年金を上積みすることによって、労働者の退職後の生活をより豊にしようとするものですが、同時に、退職金支払原資の平準化とその保全措置が完全に講ぜられることにもなるからです。

退職年金制度のメリット

退職金制度の合理化
退職金の支払原資を計画的に準備できるとともに、社外に積み立てられるので労働者の受給権が確保されます。
税法上の有利性
給付のために必要な掛金の全額が損金または必要経費に算入されます。
雇用の安定と人材の確保
労働者の退職後の不安を解消し、定着率の向上・志気の高揚に効果を発揮できるとともに、人材確保の一助とすることができます。

退職年金導入のパターン

退職年金制度を設計するにあたっては、既に退職一時金制度がある場合、これとどのように関連させるかが重要であり、大きく次の4パターンに分けることができます。

別途新設または上乗せ型

退職一時金制度とは別に退職年金制度を導入する方法です。

別途新設または上乗せ型

全面移行型

退職一時金の全部を退職年金制度に移行させる方法です。

全面移行型

一部移行(横割り)型

退職一時金のうち一定割合を退職年金制度に移行させ、残りの部分を退職一時金制度として残しておく方法です。

一部移行(横割り)型

一部移行(縦割り)型

定年退職者の退職一時金だけ、又は高齢者、長期勤続者の退職一時金だけを退職年金制度に移行させる方法です。

一部移行(縦割り)型

ページの先頭へ