所定労働時間と法定労働時間

会社の決めた時間と法律の規定とは一致しない

所定労働時間:会社が決めた始業時から終業時までの時間

法定労働時間:労働基準法が定めた労働時間

  • 1日 8時間
  • 1週 40時間(特例44時間)

昭和62年の法改正により、1日8時間を中心とする「日建て」の考え方から、1週間の時間を中心とする「週建て」の労働時間へと、考え方が変更されました。

なお、1週とは、就業規則その他に別段の定めがない限り、日曜日から土曜日までの歴週をいいます。

1日とは、午前0時から午後12時までの暦日をいいます。

ただし、2暦日にわたって継続勤務が行われる場合には1勤務として扱い、当該勤務は始業時刻の属する日の労働として取り扱われることになっています。(昭和63.1.1 基発1・婦発1号)


始業・終業時間

所定労働時間の長さについて「労働時間は1日8時間とする」と決めただけでは不十分です。

会社は、始業時間と終業時間を就業規則等で明示する義務があります。(昭和24.11.24 基発第1296号)

始業・終業時刻等が勤務態様、職種等により異なる場合は、勤務態様、職種等の別ごとに定めなければなりません。(昭和63.3.14 基発第150号)


業種の差による法定労働時間(平成29.4.1現在)

業種 常時使用労働者数10人以上 常時使用労働者数10人未満
製造業(1号) 40時間 40時間
鉱業(2号) 40時間 40時間
建設業(3号) 40時間 40時間
運輸交通業(4号) 40時間 40時間
貨物取扱業(5号) 40時間 40時間
林業(6号) 40時間 40時間
商業(8号) 40時間 44時間
金融広告業(9号) 40時間 40時間
映画・演劇業(10号) 40時間 44時間
通信業(11号) 40時間 40時間
教育研究業(12号) 40時間 40時間
保健衛生業(13号) 40時間 44時間
接客娯楽業(14号) 40時間 44時間
清掃・と畜業(15号) 40時間 40時間
その他の事業 40時間 40時間

※「常時10人以上」とは、時としては10人未満になることはあっても、常態として10人以上の労働者を使用しているという意味です。したがって、常時は8人であっても、繁忙期等においてさらに、2、3人雇い入れるという場合は、含まれません。


拘束時間の構成要素

労働時間 実作業時間 実際に直接作業している時間
手待時間 現実の指揮命令(作業体制)下におかれ就労のために待機している時間
準備・整理時間 指揮命令下に拘束されて業務上の義務として行っている作業に必要不可欠な準備及び整理時間
休憩時間 労働時間の途中で権利として労働から離れることを保障されている時間
構内自由時間 労働時間の前後にある自由利用時間(出張中の交通機関乗車中も類似時間)

時間外と時間内、法定と法定外

法律上の時間外労働時間は、法定労働時間を超える労働時間です。

法定時間内での残業に、割増賃金をつけるかどうかは、使用者の裁量にまかされています。

(1) 所定労働時間が1日8時間の場合

所定労働時間が1日8時間の場合

(2) 所定労働時間が1日8時間未満の場合

所定労働時間が1日8時間未満の場合

(3) 所定労働時間が週40時間の場合

所定労働時間が週40時間の場合

(4) 所定労働時間が週40時間未満の場合

所定労働時間が週40時間未満の場合

残業60時間超は割増率50%以上に 改正労基法が成立

月に60時間を超える分の残業代の割増賃金率を現行の25%以上から50%以上に引き上げる改正労働基準法は12月5日午前の参院本会議で与党と民主党の賛成多数で可決、成立した。2010年4月に施行する。

過労死などの一因とされる長時間労働の抑制が狙い。これまで割増賃金率は残業時間の長さにかかわらず一律25%以上だったが、同法では(1)月45時間までは25%以上(2)月45時間超から60時間までは引き上げに向けて労使で協議する(3)月60時間超は50%以上――の3つを定めた。

一方、中小企業には月60時間超の割増率の適用は当面猶予し、施行から3年後に再検討する。労使協定を締結すれば年次有給休暇を時間単位で複数の日に分けて取得することを可能とする規定も盛り込んだ。

(NIKKEI NET 2008.12.5)


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