残業時間の自己申告制

後日、残業手当の不足分を請求されることがあります

会社側が自己申告制を採る場合は、きちんとした記録を残した上で、自己申告した時間と実際の残業時間が合致しているかどうか調査し、適正な申告がなされているかチェックが必要です。

技研製作所ほか1社事件 東京地裁 平成15.5.19

残業手当の自己申告制を採っていた会社に対し、退職した元従業員が在職中の申告外残業(サービス残業)代の支払を求めた。

会社は、申告時間を実際の3~4割程度にするよう指導し、また、短時間の休憩やミスによる作業時間の増加は申告するべきではない、と認識していた。

本件では、割増賃金の請求抑制が運用の目的だとされ、正しい労働時間が反映されていないとして、残業代請求の一部(約20万円)が認容された。 消滅時効前の部分は認められなかった。

大阪読売広告社事件 大阪地裁 平成15.9.5

会社は、営業社員の時間外労働については、事後的に時間外勤務届を提出させて時間外労働を自己申告させ、これに基づいて時間外手当を計算していたものであり、他に原告主張の勤務時間を認めるに足りる客観的な証拠はなく、未払いの時間外手当があるとしての本件請求は理由がない。


労使合意があっても支払う義務がある

労働基準法は強行法規であるから、たとえ労使合意のうえで割増賃金を支払わないという申し合わせがあっても、本条に抵触するため無効であり、割増賃金は支払わねばなりません。


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